コラム介護のお仕事

大切なこと

2010.08.20

私が結婚を機に勤務していた病院を辞めることになったとき、尊敬していた医師からこんな言葉をかけられました。
「必ず看護師を続けなさいね。仕事を続ける=病棟勤務を続ける、でなくていいんだよ。看護という職業は世の中の様々なところで必要とされている。自分の家庭を持ちながら続けられる職場が必ずあるから。せっかく持っている資格を活かして、看護師として社会の役に立つんだよ。」


この言葉に背中を押され、17年前介護の世界に足を踏み入れました。
配属されたのは希望していたデイサービスでした。
病院勤務時代は、身体のいたるところに管がつながれ、各種モニターがつけられた患者様を看護していた私にとって、当時のデイサービスのお客様はあまりにお元気で、「一体私は何をすればいいのだろう。」と途方にくれたのを思い出します。
お客様はお元気に見えていても突然急変を起こします。お客様を取り巻くご家族の状況も様々です。お客様がデイサービスを利用する目的も一人一人違います。病院では経験できない、奥深い「介護」の世界がありました。
 今まで様々のことを経験されてきた大先輩のまさに人生の最終章に関わらせていただいていること、この最終章にどんな色を添えられるか、とてもやりがいのあるお仕事です。お客様との関わりの中で、自分が看護師として果たすべき役割とは「質の良い時間を過ごしていただくこと。」その為には「お客様の基礎疾患を把握し、予想される事態を常に意識し、小さな変化を見逃さないこと。」また「医療につなげるベストなタイミングを考え対応すること。」といったことが整理されてきました。
 「小さな変化を見逃さない」とは言っても看護師は自分だけ・・。いえいえ、デイサービスにはプロフェッショナルな仲間がたくさんいました。介護士、社会福祉士、栄養士、理学療法士、こういったたくさんのプロの目が私の気づけなかった変化を捉えてくれます。様々な専門性のぎゅっと凝縮したチーム。様々な角度から問題を捉えることが出来るとても頼もしい仲間です。
 17年たった今でも「質の良い時間を過ごしていただくこと。」は変わらず私の中で大切にしたいことです。今日もたくさんの仲間に支えられながら、お客様の人生の最終章をより豊かな色彩で彩れるよう奮闘しています。


                          豊玉デイサービスセンター 所長

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